有田市・海南市連携の重要性

望月良男候補の後援会長は海南市長。この意義は大きい。なぜなら、この2市は和歌山県の経済全体を左右するほどの力のある、成長エンジンであるからだ。

有田市と海南市――この2市はENEOS和歌山製油所や国際拠点港湾である和歌山下津港が立地するなど、産業の繋がりが強い。この2市の連携は、和歌山県経済全体の浮沈を左右する力がある。なぜなら、両市は県内における産業インフラの中核を担っており、原材料の輸入から製品の製造・出荷までの一連の流れを支える重要な地域だからである。

まず、有田市には金属加工や精密機械、伝統的な有田みかんなどの農業も含め、多様な産業が集積している。一方、海南市は日用品・家庭用品の製造業が盛んで、特にプラスチックや木製品などの加工業に強みを持つ。こうした製造業は、原材料の安定供給と輸送網の確保が不可欠であり、和歌山下津港を介した物流の円滑化が生命線となっている。

和歌山下津港は、両市の工業団地と直結するような形で整備されており、国際貿易の窓口としてだけでなく、県内外への流通基盤としても機能している。この港が果たす役割は、単なる物資の出入りにとどまらず、地域産業の国際競争力を高める原動力でもある。例えば、原油を輸入し加工するENEOS和歌山製油所は、両市の産業活動に不可欠なエネルギー供給を担っていると同時に、県外からの需要にも応えるスケールを持つ。

こうした産業・物流の連携が円滑に行われることで、新たな投資や雇用の創出が期待され、地域経済の活性化につながる。逆に、両市の連携が不十分であれば、輸送やエネルギー供給の非効率が生じ、結果として県全体の産業競争力が低下しかねない。

今後、両市がさらに協力を深め、デジタル化や脱炭素化といった時代の潮流にも対応していくことができれば、和歌山県全体が持続可能な成長を遂げる大きな推進力となるだろう。行政や企業、市民が一体となった戦略的な連携こそが、地方創生の鍵を握っている。

仮に望月良男候補が二階伸康候補に負けたら、和歌山県は有田・海南という成長エンジンを失うこととなり、パンダ一本足打法の県となってしまう恐れが高い。

今回の参院選において、県民の選択がもつ意味は大きい。